前回の最後で、豚骨と魚介の融合例を紹介する、と息巻いてみたものの、そういう店はけっこうあるように思われる。まあここでは豚骨に魚介の要素を加えたものとして、あの店を紹介します。
その店とは、麺屋武蔵武骨である。
この店のスープは濃厚な豚骨スープを焚きだした後、そこに煮干を放り込んで、魚介のエキスを加えてできる。スープはたしかに単純な豚骨とは違う深みのある味わいとなっている。
さらに特徴的なのは、黒・赤・白の三種類のカエシ・調味油である。黒は熊本ラーメンにもあるマー油とイカ墨をまぜたもので、濃厚でこってりしていながら口当たりはまろやか。赤は唐辛子油で、程よい辛さが食欲を刺激する。白は魚介油で、これはあまり特徴がない。
そして黒赤・赤黒といった、2種類混合の裏メニューも存在する。先に言う方(黒赤なら黒)の方が多くなるのだが、まろやかさと辛さの絶妙なハーモニーはくせになる。基本メニューに飽きたらぜひ試してみるとよいと思われる。
チャーシューは、チャーシューというより角煮といったほうがいいようなもので、赤ワインを使って、やわらかく煮込んである。作る直前に包丁でぶった切るので、脂分が多いやつになったりならなかったりなどとばらつきがある。
サイドメニューには武っ炊き飯というのが存在する。細切りのチャーシューに大根おろしがのったご飯。薄味だがけっこううまい。
さーて次回は何の店を紹介しようかなあ。。。